[2000.04.03]
  優位性進化論


 ▼DarwinがIntelプラットフォーム向けに構築できたことが報告(MacWIRE Online)
  http://www.zdnet.co.jp/macwire/0003/30/n_md2.html


 なぜ,ダーウィンは存在するのか。インテル版マックOSがありえないとしたら,ダーウィンの価値はなんなのか。

 アップル社の新しいOS「マックOS X」の基礎部分となる,オープンソース「ダーウィン」が,ひとつの節目を迎えたようだ。ダーウィンはインテル社のCPU向けのコンパイルが可能になったと表明されており,技術的な障壁を乗り越えたのではと思われる。では,インテル版マックOS Xは可能だろうか。それには,基本的なグラフィックを処理する「クオーツ」部分の移植が必要で,それは実現不可能だ。

 同日,掲載されている,ビーOSがパワーPC G3とG4で動作しないという記事(MacWIRE ONLINEの記事)と合わせて読むと理解できるのだが,現在のマックOSはパワーPC G3とG4に最適化されている。これは新しいマックOS Xではより一層深まる。実際にアップル社では,マックOS Xの対象をG3,G4に限定しているし,パワーPC以外にマックOS Xを提供することはないと断言している(マックOS Xサーバーに関するディスカッション)。

 では,ダーウィンのインテルCPUへの移植には,どのような意味があるのか。インテルCPUへの大きな技術的な障壁とは,ディスクフォーマットのHFS+と,ネットワークプロトコルのアップルトークだった。もし,この問題が本当に乗り越えられたとしたら,そして,ダーウィン上で動作する(マックOS Xでないとしても)なんらかの新しいOSが生みだされるとしたら,ディスクフォーマットとローカルネットワークプロトコルの分野で,アップルは断然の優位を確保できる(現在,この分野でアップルは阻害の憂き目を見ているといっていい)。進化は常に自らの立場を優位にするために働く。ダーウィンが生みだす価値は,記事にあるような,印象,だけではない,と考える。


return to index

テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル